ADINAのサブストラクチャー機能は、
局所的に非線形性を持つようなモデルの解析に非常に有用です。この機能の理論については、下記にあげたリファレンスをご覧ください。今回、サブストラクチャー機能
を使った二つの例を紹介します。
最初の例は弾性の下部ローラー上で静止している
シートを変形させるために弾性の上部ローラーが押し下げられるような、メタルフォーミング問題に関係する例です。下の図をご覧ください。
接触のポイント
と、変形するシートだけに、非線形性は考慮されます。
図で説明される
ようなサブストラクチャー機能を使った解析と、使わない解析を行いました。それぞれの解析の情報は表に示した通りです。使用メモリー、解析時間は少なく
なっていますがそれほど大きな違いはありません。
Solution
Statistics for Example 1
Substructuring
|
No.
of equations |
Memory
used |
Memory
usage reduction |
Solution
time (50 steps) |
Solution
time reduction |
No
Yes
|
87,672
87,672
|
351MB
142 MB
|
-
60 %
|
66 min
27 min
|
-
60 %
|
二つ目の例は、
サブストラクチャー機能を
使って、
その効果が得られた解析例です。ビルのフレーム構造が解析されています。下のフロアの接触領域だけに非線形性が考慮されています。したがって、ビルのフ
レーム全体に対してのごく一部(総高さの0.3%、グリーンで表示)がマスター構造としてモデル化されています。また、ここには接触が含まれます。
サブストラク
チャー機能を使った場合と使
わなかっ
た場合の解析時間、メモリの比較をしたところ、このケースではサブストラクチャー機能がとても効果的に働くということがわかります。
Solution
Statistics for Example 2
substructuring
|
No.
of equations |
Memory
used |
Memory
usage reduction |
Solution
time (50 steps) |
Solution
time reduction |
No
Yes
|
513,645
513,645
|
1,750MB
309 MB
|
-
82 %
|
611 min
10 min
|
-
98 %
|
これらの例か
ら、局所的に非線形を考慮す
る必要の
あるような問題に対して、ADINAサブストラクチャー機能は、簡単、フレキシブル、かつ効果的なモデリングオプションであるということがわかります。
Reference
- K.
J. Bathe, Finite
Element Procedures, Prentice Hall, 1996.
- K.
J. Bathe and
S.
Gracewski, "On Nonlinear Dynamic Analysis Using Substructuring and Mode
Superposition", J. Computers & Structures, 13, 699-707, 1981.
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