Thermo-mechanical Modeling of
Friction Welding
摩擦溶接の熱-機械モデリング
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摩擦溶接では、材料を溶かして形成するのに横方向の力を加えつつ、移動するワークピース(作業片)と固定された部品の間で機械的な摩擦によって熱が生じます。プロセス中に溶解は起きません。この加工の主な利点は、まったく異なる物理特性と機械特性をもつ材料の接合を可能にすることです。この技術は、航空宇宙、原子力、オイル産業に数多く用いられています。[1]
このニュースでは、アルミニウムとコランダム(酸化アルミニウムAl2O3)の棒の摩擦溶接の数値シミュレーションを紹介します[2]。図1に物理問題を図示します。
図1 物理問題の図
二つの棒は対称ソリッドでモデル化しています。モデルは、時間変化の角速度と軸力を受けています。コランダムは弾性材料とし、アルミニウムを温度依存の加工硬化をもつ熱弾塑性としています。
上の動画は、温度場の発達、不均一な接触トラクションと溶接中の棒の変形を示しています。溶接中の界面の温度分布と不均一な接触トラクションに注目します。図2は、溶接中のある時刻における径方向の関数として界面の不均一な熱流束を示しています。
図2 界面の熱流束分布
この種の溶接では、二つの材料の界面で生じた熱流束は、摩擦係数と溶接ツールの角速度の二つの間の法線圧力の関数になります。言い換えれば、界面の熱流束は、界面の機械変形の関数になります。また、摩擦係数は、温度の関数になります(図3)。このように、機械変形と熱伝導が完全に連成しています。
図3 界面の摩擦係数の温度による変化
この検証では、温度場と変形の間の連成をADINAの交互計算で考慮しています。詳細は、文献[2]を参照してください。図4は、数値解析から得られたアルミニウム棒の外形の変形(左)と実験(右)を表しています。良好な一致が見てわかります。
図4 アルミニウム棒の変形
この問題の計算は、機械変形と温度場の連成を必要とする問題の計算のためにADINAの強力な機能の一部を紹介しています。このような問題のモデリングの情報は、Thermo-mechanical Coupling Capabilitiesを参照してください。
参照
1. Wikipedia article on Friction Welding
For more physical
insight, see also this Youtube video.
2. J. Zimmerman, W. Wlosinski, Z.R. Lindemann,
"Thermo-mechanical and diffusion modeling in the process of
ceramic-metal friction welding", Journal of Materials Processing
Technology, 209: 1644-1653, 2009.
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