水中パイプの座屈後解析は、
特に海底油田や海底ガス産業など多くの分野で重要な問題です。
一般的に、これらは運動学的な大変形/大ひずみを含むパイプの挙動、材料の大ひずみ弾塑性の挙動を
正確にモデル化しなくてはいけないので、難しいシミュレーションと言えます。
予測される応答に基づいて、工学的に重要な決定がなされるので、解析から、信頼性が高く精密な結果を得る
必要があります。
シミュレーションの正確さは非常に重要なので、
いくつかの代表的なパイプ構造で、実験データと計算結果を比較したところ、
有限要素コードを使用した際の信頼性は要求される水準を満たしていました。
リファレンス[1]の
Tenarisの実験室の実験とADINAの結果を下に示します。
このケースでは、パイプはリング(バックルアレスター)で補強されています。
結果は図より一目瞭然です。上のムービーは、パイプの圧力が高くなるにつれて起こる
典型的な座屈後の応答です。
1つ目のサンプル
1つ目のサンプル ‐有限要素メッシュ
1つ目のサンプル −ADINA結果と実験結果の比較
2つ目のサンプル、溝あり
2つ目のサンプル −有限要素メッシュ
2つ目のサンプル −ADINA結果と実験結果の比較
ADINAは、
非常に正確に実験データを再現しているようです。このことは、
ADINAで使用されている解析手法の正しさを立証しています。
この解析についての詳細は下のリファレンスにあります。
Reference
- R. G. Toscano, L. O. Mantovano, P.
M. Amenta, R. F.
Charreau, D. H. Johnson, A. P. Assanelli and E. N. Dvorkin,
“Collapse arrestors for deepwater pipelines. Cross-over mechanisms”,
Computers & Structures,
Vol. 86, pp. 728-743, 2008.
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